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中国文学研究に役立つ字書・辞書・辞典・事典類(工具書)

もくじ(以下は、気が向いたときに増補しています)

挙げてゆくとキリがないですが、ザッと書いてみます。

目次おわり。

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『現代漢語詞典』第6版 (商務印書館,2012.6)

中国で最も手軽に利用される現代中国語の「辞」典。
日本で言えば『広辞苑』等に相当する。
2012年6月の第6版が最新。
収録語彙は65,000語程度で、「手机(携帯電話)」のような新語も載っている。
新聞、雑誌、小説、演劇、映画など、現在中国で使用されているほとんどの語を調べられる。
巻末にアルファベットで始まる語彙(IP電話など)が掲載されている。
商務印書館版は簡体字だが、香港商務印書館から繁体字版が2001年に出されている(内容は修訂3版)。
更にその繁体字版をCD-ROM化した『現代漢語詞典 繁體版光盤』が香港商務印書館から2003年に出ているが、そのインストーラはウイルスに感染しているので、安く売られていても使わないこと。
あと、どうせインストールしても、日本語Windows上では普通のやり方では動かないです。

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『現代漢語大詞典』(漢語大詞典出版社  2000.12、上海辞書出版 2009.12)

上下2冊。現代語の中中辞典としては最大規模。
iPhone/iPod touchアプリとしても販売されている。

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『新華字典』第10版 (商務印書館,2004.1)

中国で最もよく使われる現代中国語の「字」典。
親字は漢字1万字程度で、ピンイン順に掲載されている。
中国語の読み書きに必要な基本単語が3500語を収録。
「(後漢時代の文言文ではなく)“現代中国語”での文字の基本的・一般的な意味」を知りたいとか、「どんな言葉が基本単語なのか?」を確認したいときに使うと良い。

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『辞海』(全5巻 上海辞書出版社、1999.9)

中国人が古語や文言を研究するときに最もよく利用される「辞」典。
日本で言えば、冊数がほぼ同じ『広漢和辞典』(全4巻)に相当する。

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『漢語方言大詞典』(全5巻 中華書局、1999.4)

(古代の方言ではなく、)現代中国の方言を調べるときに使える。
『大漢和辞典』には白話語は全く載っていないが、元曲や京劇や明清時代の小説で「白話語」(口頭語)が出てきたとき、この辞典を使えば、載っている場合が多い。

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許少鋒編『近代漢語大詞典』(全2冊 中華書局 2008.8)

白話語を網羅している辞典。約5万語彙。

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『漢語大詞典』(全12冊索引1冊.-漢語大詞典出版社,1986.11-1994.4)

『辞源(修訂本)』(全4巻、商務印書館 北京 1979~1984)を増補して作られた巨大な辞典。
日本で言えば『大漢和辞典』に相当する。

★使用上の注意★
●親字は繁体字だが、説明は簡体字である。
●人名・地名・書名などの固有名詞は、(『辞源』に収録されている場合でも)原則として収録して【いない】
●当然だが、日本の江戸時代の儒学研究についても書かれていない
●刊行後に、漢語大詞典編纂処編『漢語大詞典訂補』(上海辞書出版社 2010.12)が出版された
新規収録と訂正が3万件、字数で言えば330万字程度の増訂が施されている。表紙が赤い。
※現在、『漢語大詞典』第2版の編集中で、2015年に刊行を開始し、2020年に完結する予定。

●以下のように何種類か出ている。

エディションの詳細。

○オリジナルバージョン。漢語大詞典出版社(上海辞書出版社) 12卷+索引1冊本。1986.11-1994.4。表紙が白い。
○珍蔵本。漢語大詞典出版社、1995.11、12卷+索引1冊。おそらく完成記念で豪華版として出されたもの。
○縮印3冊本 漢語大詞典出版社。1997.4。内容は同じで上中下に分かれる。表紙が白い。
○『漢語大詞典簡編』 漢語大詞典出版社 .全2冊 1998.12 内容を取捨し、新語を増補して上下2冊セットにしたもの。
これを使った場合、「ちゃんと『漢語大詞典』を見ました!」と主張してはいけない。

○第2版、25冊本 漢語大詞典出版社 12巻21冊+索引1冊、全22冊本(2001.9)第1卷上冊+第1卷下冊…と冊数をほぼ倍増させているバージョン。第4卷、第8卷、第10卷は上下に分かず1冊ずつのみなので、12巻21冊となっている。
○『漢語大詞典 普及本』(全1冊 上海辞書出版社 2002.8)。内容を取捨し、新語を増補した『簡編』を、更に1冊にまとめたもの。表紙の文字が青い。これを使った場合、「ちゃんと『漢語大詞典』を見ました!」と主張してはいけない。
○縮印3冊本 上海辞書出版社版。2007.12。おそらく、漢語大詞典出版社版縮印3冊本の単なる再版。
○第2版、25冊本 上海辞書出版社 2008.8。おそらく、漢語大詞典出版社版12巻21冊+索引1冊、全22冊本の単なる再版。表紙が赤い。
○12卷+索引1卷+訂補1卷の全14冊本 上海辞書出版社、2011.8。これの12巻の部分の内容が初版12巻12冊のそのままなのか、第2版12巻24冊のものなのかは不明だが、訂補卷を入れているので初版12巻12冊であろう。

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『多功能漢語大詞典索引』(全1冊 花園大学禪文化研究所編纂、漢語大詞典出版社刊 1997.8)

『漢語大詞典』の「見出し熟語」KWIC索引として引ける。

※本文はKWICになっていない。

KWIC索引とは何か?KeyWord In Contextである。文脈付き索引のこと。

要するに、京大人文研の斯波先生の『文選索引』や『白氏文集索引』と同じ形式である。

例えば以下のような感じ。

「凸」という字は「凸凸」とか「凸凹」とか「凸出」という風に「凸」が上に来る単語がある。

その他に、「凹凸」とか「雹凸」とかのように「凸」が下に来る単語がある。

それが大何巻の何ページに載っているかを12巻本で示している(3巻縮刷本のページ番号は載っていない)。

ISBN_7543202654『多功能漢語大詞典索引』の104ページ

これがあると、『漢語大詞典』を256倍使いこなせるようになる。
しかし、12卷本に対して作られた索引なので、縮印本での該当ページはわからない。
つまり、『漢語大詞典』は12卷本を使うのが良いです。

どうしても縮印本しか手元にない場合は、以下をご利用ください。

12卷本のページ番号から縮刷本でのページ番号へ変換するテーブルを見つけました。
西尾歩氏(どうやら、立命館の先生で美術史がご専門のようだ…)が公開していた『漢語大詞典』全12巻本→縮印本頁番号変換です。
そのソースコードを発掘して、『漢語大詞典』全12巻本→縮印本頁番号変換に再実装しました。

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『漢語大詞典』CD-ROMは?

オリジナル『漢語大詞典』の親字は30000余字だが、CD-ROM版は13069字しか親字がない
刊行は以下のようになっている。

Ver1.0→1998年、商務印書館(香港)有限公司
Ver2.0→2003年、商務印書館(香港)有限公司 親字数18,013字。
Ver3.0→『漢語大詞典 光碟繁體單機3.0版』、商務印書館(香港)有限公司 親字数18014字。

ということは、おそらく、1998年刊行の『漢語大詞典簡編』(全二冊)のデータを流用して作ったのであろう
全二冊の『漢語大詞典 簡編』は全一冊の『漢語大詞典 普及本』と内容が同じものと思われるので、『漢語大詞典』CD-ROM≒『漢語大詞典 簡編』=『漢語大詞典 普及本』ということになると思われる。

平成26年7月9日(水)時点の情報

有限会社漢字情報システムで『漢語大詞典3.0版(CD-ROM)』が学部生、院生限定優待特価  27,000円(税送料込) だそうです。

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『大漢和辞典』

大漢和には5つのエディションがある。

  1. 戦前版 活版印刷。第1巻のみ刊行された。入手困難な貴重書。
    境田氏は持っているらしい。
  2. 初版 本文巻1~巻12、索引巻13、全13巻 1955年~1960年(昭和30年~昭和35年)
    写植印刷による。
  3. 縮刷版 全13巻 1966年~1968年(昭和41年~昭和43年)
    親字の解説などが修正されている。
    サイコロ型のやつ。
    最近は、学生でも入手しやすい値段になっている。
  4. 修訂版 全13巻 1984年~1986年(昭和59年~昭和61年)
    全面的に修訂。
    諸橋轍次、鎌田正、米山寅太郎の三先生が修訂。
  5. 修訂2版 全13巻 1989年~2000年(平成元年~平成12年)
    本文巻1~巻12、索引巻13、語彙索引1巻、補巻1巻、全15巻。
    鎌田正、米山寅太郎の二先生が修訂。

という状態です。

そして、実は「修訂2版」までの間にあちこち変更が加えらている。
例えば、親字の番号がズレたりしている。
詳しいことはここを参照。

ということで、「現時点で一番ちゃんとした大漢和」を見たい場合は、修訂2版+語彙索引+補巻を使うべし。

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『広漢和辞典』全4冊(大修館書店 1984/09)

『大漢和辞典』から頻度の高い文字を取捨選択した辞典。
用例・典拠に掲げられている漢文は、『大漢和』では白文だが、『広漢和辞典』では全文に返り点、送りがなが付いている。
また、熟語の五十音順総索引も付いていて便利。

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『中国大百科全書』(第二版 中國大百科全書出版社 2009年3月)

2009年3月に第二版、全32巻が刊行された。
第1巻~30巻までがピンイン順。30巻の巻末に付録。31巻と32巻が索引。
「百科事典」類は、いきなり目的の見出しを治めている卷を開いてはいけない。
必ず「索引」の卷から使い始めること!

なお、第一版は、1978年~1993年9月までの15年間で刊行されたもので、現在流通している電子版などは全てこの第1版に拠っている
ところが、第1版の内容は、あまり評判が良くない
例えば第1版は67~69卷が中国歴史、70~71卷が中国文学…のように分野別に収録されているが、それらが62~63卷の哲学の記事と上手く連携がとれていないよね~、とか。
つまり、第1版や、第1版のデータを用いている電子版は使ってはいけない

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オンラインの中日辞典ないですか。

ありますよ。

by:中日辞書 北辞郎
オプション:

ユーザが共同で作成している辞書だから、口頭語や若者言葉や地方独自の表現などで、書籍版の辞書よりも情報が多い場合もある。
しかし、ユーザが共同で作成している辞書だから、本当に正しいかどうかは分からない。つまり、Wikipediaと同じですね。

中国語後方一致検索で「儿」として検索すると「女儿」にもヒットしますが、「py:*e?r!」ではヒットしませんでした。
メタ文字指定による検索クエリを正しく解釈しつつ、XSS攻撃を避ける工夫もしなければならないので、実装が難しいのかもしれません。

つまり、利用者側に、パソコンと中国語の両方について、一定の知識水準が求められるようです。

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